コロナウイルスも、地球上の生き物と同じく、**左手型**のアミノ酸でできています。アミノ酸はタンパク質の材料で、タンパク質はコロナウイルスの形や働きを決める大切なものです。コロナウイルスには、表面に「スパイク」と呼ばれるトゲ状のタンパク質があります。このスパイクは、人間の細胞にくっついて感染するときに使われます。スパイクの一部分を作るアミノ酸が変わると、変異ウイルスと呼ばれます。変異ウイルスは、感染力や症状が変わったり、ワクチンが効きにくくなったりすることがあります 。だから、変異ウイルスを見つけるためには、スパイクのアミノ酸を調べる必要があります。
1. 仮説を立てる | コロナウイルスは、他の生物と同じように、20種類のアミノ酸からできていると仮定します。
2. 検証方法を考える | コロナウイルスの遺伝子情報を調べて、どのアミヅがどの順番でつながっているかを見つけます。遺伝子情報は、DNAやRNAという分子で表されます。DNAやRNAは、A, T, C, Gという4種類の文字で書くことができます。これらの文字は、塩基と呼ばれる分子の名前です。塩基は、3つずつセットになって、アミノ酸を表します。例えば、AUGという塩基のセットは、メチオニンというアミノ酸を表します。このようにして、塩基のセットとアミノ酸の対応表を作ります。
3. 検証結果を見る | コロナウイルスの遺伝子情報は、インターネットで調べることができます。例えば、以下のサイトに行くと、コロナウイルスの遺伝子情報が見られます。https://www.ncbi.nlm.nih.gov/nuccore/NC_045512.2 このサイトでは、コロナウイルスの遺伝子情報がRNAとして書かれています。RNAは、DNAとほぼ同じですが、Tの代わりにUという文字が使われます。このRNAの文字列を見て、塩基のセットとアミノ酸の対応表を使って、アミノ酸の並びを書き出します。例えば、最初の3つの文字はAUGですから、メチオニンというアミノ酸になります。次の3つの文字はUUCですから、フェニルアラニンというアミノ酸になります。このようにして、コロナウイルスが持っているアミノ酸をすべて書き出します。
4. 仮説と検証結果を比較する | コロナウイルスが持っているアミノ酸をすべて書き出したら、それらが20種類のアミノ酸からできているかどうかを確認します。もし20種類すべてが含まれていたら、仮説は正しいと言えます。もし20種類以外のアミノ酸が含まれていたり、20種類のうち何種類かが含まれていなかったら、仮説は間違っていると言えます。
5. 結論をまとめる | 仮説と検証結果を比較した結果をもとに、コロナウイルスはどんなアミノ酸を持っているのかという疑問に答えます。自分の言葉で、わかりやすく説明します。